手荒れは、症状によって乾燥型と湿潤型に分けられます。
手荒れで皮膚科を受診される方は非常に多いのですが、一口に手荒れといってもその実態はさまざまです。手荒れを起こしやすい要因の一つは、手が日常的にさまざまな物質と接触をすることが多いためですが、アトピー体質を代表として体質的な要因も深く関係しています。
手荒れは、症状により乾燥型と湿潤型に分けられます。乾燥型は手がかさかさになるもので、指紋がなくなり、浅いひび割れを生じてきます。
これは主婦手湿疹とか進行性指掌角皮症などと呼ばれており、洗剤などの繰り返しの刺激により生じることが多いと考えられています。湿潤型は水ぶくれを生じ、じくじくとなるタイプです。この型には手の発汗と関連するもの、歯の金属に関連する金属アレルギーによるもの、美容師や医療従事者など職業と関連する化学物質による刺激、接触アレルギーによるものなどがあります。また一見手荒れのように見える手の水虫もありますので、注意が必要です。
アレルギーが考えられる場合は、パッチテストという検査により原因物質を探し出しますが、職業に関連する物質の場合は、接触を避けることが難しいこともかなりあります。
葉狩皮膚科クリニック 院長
葉狩良孝