皮脂腺は毛穴に開口し、ここに起こる病気がニキビ(ざ瘡=ざそう)です。
ニキビの原因は、
① 皮脂腺の分泌増加
② 細菌による皮脂の分解による刺激
③ 毛穴のつまりの3つです。
ニキビは「青春のシンボル」と言われるように思春期によく起こります。これ は思春期に男女とも男性ホルモンが増加し、皮脂腺が活発になるからです。
近年、多忙な職業婦人で、思春期にあまりニキビがなく、20歳以後にニキビ を生じる方が増えています。思春期のニキビは顔の中心のTゾーンに目立ちますが、思春期後のニキビは頬からあごにかけてのUゾーンに起こります。このよう なニキビの方では、一部の男性ホルモンが増加していることが多く、男性化徴候と考えられています。
ニキビの治療は先の3つの原因に沿って行います。
① 皮脂腺の分泌増加に対しては洗顔を行います。ニキビでは1日2回の洗顔が必要です。
② 細菌に対しては抗菌剤の内服や外用を行います。
③ 毛穴のつまりには、従来はイオウの外用薬が行われてきました。最近では薬品を塗布して皮膚の表層を剥離していくケミカルピーリングが行われており、ニキビには特に有効と思われます。
葉狩皮膚科クリニック 院長
葉狩良孝