太陽からはA、B、Cの紫外線が出ますが、最も有害なCの紫外線(とBの一 部)はオゾン層で防御されて地表には届きません。地表に到達するA、Bの2種 類の紫外線は人体にさまざまな影響を及ぼします。
紫外線にはビタミンDを作るなどの有益な効果もありますが、有害な作用もた くさんあります。有害な作用には、数時間から数週間の間に現れるもの(日焼け と黒ずみ)と数十年かかって現れるもの(しわ、しみ、皮膚癌)があります。
紫外線は、1年では5月から8月に、1日では10時から14時の間に多いの で、このような季節、時間帯では特に紫外線対策が必要です。日光浴をすると、 赤くなってあまり黒くならない人と、赤くならず黒くなる人がいますが、赤くな る人ほど紫外線の影響を受けます。また、一生で浴びる日光量の75%は20歳 までに浴びますので、若いときからの紫外線対策が効果的です。
紫外線対策では、まず日中の外出を控える、帽子や長袖の着用、日傘の使用な どを行います。その上で日焼け止め(サンスクリーン)を塗ります。塗る量が少 ないと効果が不十分となりますので、ややべたつく程度に塗ります。紫外線を吸 収した日焼け止めはときに有害となりますから、日が落ちたら早めに日焼け止め を落としてください。
葉狩皮膚科クリニック 院長
葉狩良孝