スギ花粉が飛ぶ頃に、目の周りに発しんを生じます。
花粉症が起こる頃になると、女性を中心に目の周りに赤い湿疹（しっしん）を生じる方が増えてきます。このような方の中には、花粉皮膚炎を起こしている方が少なからずいることが最近わかってきています。
花粉症のアレルギーは、皮膚ではじんましんを代表とする反応の速いタイプのアレルギーで、かぶれ（湿疹）を起こす遅いタイプのアレルギーとは違うものです。このため、花粉症と皮膚炎とはあまり関連づけられてきませんでした。最近、反応の速いタイプのアレルギーでも、時間が長引くと皮膚炎を起こす反応を生じることがわかり、花粉皮膚炎もそのようにして起こると考えられています。
花粉皮膚炎は、スギ花粉が飛び始める頃に起こり、特に目の周りに赤い発しんを生じます。このような症状を起こすほとんどの方が女性というのも大きな特徴です。
鼻炎や結膜炎などの症状がなく、自分は花粉症ではないと思っている方が、花粉皮膚炎の方の中に半分以上いるということも言われています。したがって、花粉皮膚炎のような症状を起こしている方は、一度は花粉のアレルギーがないかどうか調べることも必要でしょう。スギ以外の花粉でも同じようなことが起こる可能性もあります。
葉狩皮膚科クリニック 院長
葉狩良孝
