人差し指の第一関節の長さを目安にすると良いでしょう。
皮膚病の基本となる治療薬は軟膏ですが、実際に軟膏を塗布する量は人によってかなり違っています。範囲が小さい場合にはほとんど差はありませんが、広範囲になるとわずかしかつけない人から、べったりとつける人まで実にさまざまです。したがって軟膏を広い範囲につける時には何らかの基準が必要となります。
広い範囲に軟膏を塗布する際には、人差し指の第→関節の長さを目安にします。通常サイズのチューブ(開口部5ミリ程度)の軟膏を人差し指の腹の第一関節の長さに出すとおおよそ0.5gとなり、大人の手のひら2枚分の面積に塗布するのに適した量となります。この手の平2枚分を基準として、軟膏を塗布する面積を測り、見合った量の軟膏を使うと外用量がばらつかなくなります。例えば、片方の足全体が手の平2枚分、顔全体が4枚分、片方の腕が6枚分という具合です。
ただしこの目安は、ローションのような液体には使えません。この場合は、液体を手のひらに出して1円玉大となったときの量が手の平2枚分になります。
軟膏をつけるときには、まず手のひら何枚分かを数えてから軟膏の量を決めてみてください。
葉狩皮膚科クリニック 院長
葉狩良孝