精神的なストレスをきっかけに生じる、頭髪が円形に抜ける病気です
円形脱毛症とは頭髪が円形に抜ける病気です。この症状は非常に分かりやすいため、理髪店・美容院あるいは家族から脱毛を指摘されて来院される方も多くおられます。この病気は精神的なストレスをきっかけに生じてくることがよくあります。
実際の脱毛の仕組みはまだよくわかっていないところもありますが、自己免疫が関係していると考えられています。
自己免疫とは、本来外敵から自分の体を守るための免疫機能が間違って自分の体を攻撃することによって起こる病気で、リウマチなどの膠原病(こうげんびょう)の仲間です。この病気自体は毛髪を攻撃するのみなので、通常は内臓などは侵されませんが、他の自己免疫の痛気を併発することがあります。
治療は昔から行われている内服薬、外用薬で街われ、多くの場合は数力月で徐々に発毛が起こってきます。なかなか発毛を生じない場合や、脱毛が拡大したり増加して行く場合には、特殊な薬品による人為的なかぶれを起こし、これを繰り返し脱毛部に塗布する治療、ナローバンドという特殊な紫外線を照射する治療法などを併用することもあります。
葉狩皮膚科クリニック 院長
葉狩良孝