葉狩皮膚科

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うさぎの耳

Q30  フルーツによるアレルギーについて

フルーツによるアレルギーについて教えてください

診断書

今年の夏はマンゴー皮膚炎がよくみられました。

 食べておいしいフルーツも時にはアレルギーの原因となることがあります。皮膚には、かぶれを起こすアレルギーとじんま疹(しん)を起こすアレルギーという2種類の代表的なアレルギーがあります。前者(かぶれ)は遅延型と呼ばれ、原因物質に触れてから1、2日たって起こります。一方、後者(じんま疹)は即時型と呼ばれ、摂食後分単位の時間で生じてきます。
 今夏よくみられたのはマンゴー皮膚炎です。マンゴーはウルシ科の果物なのでかぶれを起こす方が時々おられます。マンゴーを食べて1、2日して、痒(かゆ)みやぴりぴり感を伴って、唇や口の周りに赤みや小さなぶつぶつを生じます。たいていの方はヘルペスと勘違いして来院されました。すこし時間が経ってから生じてくるので、マンゴーによるとはなかなか気づかれなかったようです。
 じんま疹を起こすタイプのものとして、ラテックス(天然ゴム)アレルギーのある方がバナナ、栗、アボカドを食べてじんま疹や喘息(ぜんそく)ショックなどの全身の症状を起こすことがあります。これはラテックスとこれらの果物の原因物質がよく似た成分を含んでいるために生じます。また花粉症のある方がいろいろなフルーツを食べて同様に強い全身症状を生じることもあります。

葉狩皮膚科クリニック 院長 

葉狩良孝

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